フェルデンクライスATMレッスンレポート
2020年9月1日~30日までに行われたATMレッスンをご紹介します。
起き上がるレッスン
仰向けで両足をクロスさせて持ち、起き上がってくる動きですが、楽に起き上がる為の準備となる動きを丁寧に重ねて行きます。
股関節や肋骨、胸を柔らかく使う為の動きを1つづつ段階を踏んで行います。
動きが複雑になってくると、これ以上は無理!と身体がフリーズしたり、力んで頑張り過ぎたりしてしまいがちですね。
今回は楽に起き上がるまでには至りませんでした。
でも、レッスン前にあった身体の左右差や捻れ、痛みはすっかりなくなって居ましたね。
起き上がる事が目的ではなく、それまでのプロセスで、自分が身体をどんな風に使っているのかに気付く方がずっと重要です。
頭と骨盤を転がすレッスン
様々な座り方で、頭を前後に転がしたり、骨盤を前後に転がしたり、同時に転がしたり。
骨盤だけを動かした時に、頭はどんな動きをしてますか?
頭だけを動かした時に、骨盤はどんな動きをしてますか?
骨盤と言われて、どこをイメージして転がしてますか?
頭と言われて、どこを頭とイメージしましたか?
最初は骨盤を上手く転がすことが出来ませんでした。
骨盤と言われた時に、腰骨をイメージして転がしていたそうです。
下腹部を転がすとイメージしたらいかかですか?
スムーズに骨盤が動き始めました。
骨盤と言っても、仙骨をイメージするかも知れませんし、坐骨をイメージする人も居るでしょう。
イメージする場所が変われば、動きも変わります。面白いですね。
椅子のレッスン
椅子に座って、腕を身体に巻きつける様にしながら、後ろにスライドさせて行きます。
1枚目の写真はレッスン前、2枚目はレッスン後に同じ動きをした時のものです。
初めは硬くてほとんど後ろを向くことが出来ませんでしたが、レッスン後は関節のひとつひとつが柔らかくなり、しなやかに動ける様になりました。
腕をスライドさせる時に、上半身の動き、頭の向き、目の方向などを加えて、色々なバリエーションを行います。
途中床に横になって、重力のかかる方向を加えてやってみます。
何がどう違うのか、丁寧に味わってみて下さい。
再び椅子に戻り、動いた時の座骨の感覚、脚を僅かに持ち上げた時の感覚はどう変化するのか。
普段自分ではやらない動きを選択する事で動きの選択肢が増えて、元の自分の動きに変化をもたらします。
今日も身体のバランスが整い、楽に動ける様になりましたね。
椅子に浅く座って左右の座骨を感じてみましょう。
片手を対角の肩に置き、その肘をもう一方の手で支えて背中にスライドさせて行きます。
その動きをしながら、全部で振り返る。頭を反対に回す。更に目は逆を見る、とバリエーションを加えた時に、どちらの脚を挙げたいでしょう?
床に横たわって同様に動いた時はどんな風に感じるでしょう。
最後は腕に顎の載せて頭の重さを預けて動いて行きます。
胸郭が柔らかくなり、全身の繋がりを感じて動く感覚を味わって貰えたようですね。
二等辺三角形を傾けるレッスン
仰向けで両手を天井の方に伸ばして掌を合わせて、二等辺三角形を作ります。
この二等辺三角形を傾けて行く時に、片脚を立てる、脚を組んで共に倒して行く、バランスが崩れる手前でやじろべえの様に行ったり来たりする、などを行います。
身体を捻った状態で肩関節や背骨に動きを出したり、頭を持ち上げたりして行きます。
レッスンの前後で、二等辺三角形を傾けた時の感じはどう変化するでしょうか。
いつも左右のバランスがレッスン前後で逆転する感じがしますが、そう感じるだけなのか、実際に逆転しているのかは興味深いところです。
ひと塊りで動いていたところが分解されて動ける様になり、胸が広がって呼吸もしやすくなりましたね。
足の親指を持つレッスン
右手の人差し指で右足の、左手の人差し指で左足の親指を引っ掛ける様にして持ち、色んな動きをして行くレッスンです。
片脚づつ上げ下げする。持ったまま左右に振り返る。
振り返って床の上に脚を降ろし、片側のお尻を上げ下げする。
両手の人差し指で両足の親指を持ったまま左右に脚を降ろしてみる。無理はしないでくださいね。
レッスン後は胸や背中、股関節が柔らかく動き出して、可動域が増え、動きが滑らかになりましたね。
肩と背中が楽になるレッスン
1枚目と2枚目はレッスンの前後で楽に動ける可動域を見た写真です。
自覚症状はあまりありませんが、首肩の凝りが酷く、胸や背中が動いておらず、上下、左右の動きもかなり制限されていました。
翻訳の仕事をされているのですが、テレワークが多くなったせいでかなり目も疲れている様ですね。
この動きは床に横たわり、腕を天井に挙げて長くしたり捻ったり、頭を転がしたり、眼を動かすレッスンです。
簡単な動きなので、是非家でもやってみてくださいね。
肋骨と骨盤を離すレッスン
仰向けで、まずは自分の肋骨や骨盤を触って、存在を確認します。
触れる事で位置が明確になり、動く時にイメージしやすくなります。
片側の肋骨から骨盤を離す。
片側の骨盤から肋骨を離す。
片側の肋骨と骨盤を同時に離す。
両側を交互に動かす。
右腕は可動域に制限があるので、無理に挙げず胸の上に休めて動かします。
動きを小さく速くやってみる。
最後はムダな力が抜けてスピードを上げて楽に動けましたね。
首肩の凝りがとても楽になりました。
仰向けで肋骨と骨盤を離して行きます。
バレエをやってらっしゃるので動きが綺麗ですね。
力を入れて動く事に慣れているので、力を抜いて動く事が初めは難しいかもしれません。
時間をかけて動き方の選択肢を増やして行きましょう。
選択肢が増えると更に自分の身体を巧く使えるようになると思います。
レッスンの後はバランスが整って動きやすくなりましたね。
骨盤を持ち上げて、肩甲骨に寄りかかるレッスン
仰向けで骨盤を持ち上げて、右から左へと肩甲骨を行ったり来たりしながら、背中で床に円を描いたりして、遊んでみました。
ウエストだけを持ち上げる動きが、難しそうでしたが、身体を側屈させるとイメージしやすかったかも知れませんね。
短めのレッスンでしたので、ハンドサポートや横道にそれながらのレッスンとなりました。
身体のイメージは出来ましたか?
ハヌキヤのレッスン
フェルデンクライス発祥の地、イスラエルにはハヌキヤという歴史上のお祭りがあります。
このレッスンはそのお祭りで使われる燭台の形にポーズが似ていることから、ハヌキヤのレッスンと言われています。
自分の身体をろうそく立てに見立てて、動いて行きます。背骨、肋骨、肩甲骨との繋がりや、頭の向き、視線なども動きと大きく関わります。
1枚目、2枚目の写真はレッスンの前後での可動域の比較です。可動域が増えるだけでなく、動きそのものが楽に滑らかになりました。
お仕事柄、胸や背中を固めることが多いので、この類のレッスンは特に必要な動きかもしれませんね。